【高校化学】平衡定数・化学平衡とは「解説」

分析化学
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今回の記事では平衡定数・化学平衡について解説していきます!

化学平衡

平衡定数を理解するうえで重要なのが化学平衡です。

はじめに化学平衡について、酢酸を例にとって説明します。

酢酸は水溶液中において式(1)のような反応式で存在します。

この式において反応の方向を表す矢印が両方向に出ていますね!
これは、正反応と逆反応が両方存在することを表しています。

この正反応(右側に向かう反応)と逆反応(左側に向かう反応)の反応速度が等しいとき、その状態を平衡状態と言います。
この状態の時、反応速度は等しいのでCH3COOH、CH3COO–、H+の濃度は変化しません。
これは、平衡状態の特徴です。

平衡定数

化学平衡を解説したところで、平衡定数についても触れていきます!

平衡定数は反応がどれくらい進みやすいかを表す定数です。

酢酸

先程の酢酸の電離反応を平衡定数(Ka)で表すと式(2)の様になります。

平衡定数は、温度・溶媒・反応式・標準状態をそろえて比べます。同じ条件で組成を変えてもKは同じですが、各濃度が元の値へ戻るとは限りません。濃度で近似する場合は活量係数の変化にも注意します。

一般的な反応式

酢酸の電離反応以外の反応に関しても平衡定数で表すことができます。

式(3)のような反応を例にとると、平衡定数(K)は式(4)の様に表すことができます。

反応の右側と左側の物質が何種類でも同様に平衡定数(K)の式を表すことができ、
式(5)のような反応を例にとると、平衡定数は式(6)の様に表すことができます。

平衡で等しいのは、濃度? 反応の速さ?

酢酸の例でいう「正逆の速度が等しい」を、数値で確かめる別の模型です。同じ組成の分子が形を変えるA ⇌ Bを、密閉した1.00 Lの溶液で考えます。温度・体積を一定にし、物質の出入りや他の反応はありません。

平衡での量の比をノートで考える場面です。AとBの物質量と反応速度は、次の図の数値を比べます。
平衡での量の比をノートで考える場面です。AとBの物質量と反応速度は、次の図の数値を比べます。
Aは0.0100 mol、Bは0.0300 mol。正逆に毎秒0.00300 molずつ変わるので、各物質の正味の変化は0です。丸は同じ物質量の目印です。
Aは0.0100 mol、Bは0.0300 mol。正逆に毎秒0.00300 molずつ変わるので、各物質の正味の変化は0です。丸は同じ物質量の目印です。
ペンタ

BがAの3倍あるのに、平衡って言っていい?

イコール

はい。AがBへ変わって減る量と、BからAへ戻ってできる量が毎秒同じです。濃度が等しいのではなく、正逆の反応速度が等しいので、各濃度が一定になります。

ペンタ

止まっているなら、両方の速さも0?

イコール

この図では両方とも毎秒0.00300 molです。反応は続いていますが、増える分と減る分が相殺される動的平衡です。

同じ溶媒で活量係数を約1とみなせる薄い溶液では、この1:1の反応のK=a(B)/a(A) ≈ ([B]/c°)/([A]/c°)=[B]/[A]です。aは無次元の活量、c°=1 mol/Lは標準濃度です。体積が1.00 Lなので、図の[B]=0.0300、[A]=0.0100 mol/Lを使い、K ≈ 3.00となります。

同じ温度・溶媒・反応式・標準状態をそろえた別試料で、平衡の合計濃度が0.0800 mol/Lなら、[A]=0.0200、[B]=0.0600 mol/Lでも比は3です。Kが同じだから各濃度も同じ、とは限りません。温度が変わるとKは変わり得ます。溶媒や共存物質で活量係数が変われば、濃度の比をKとする近似も見直します。

ペンタ

物質を足した直後も、[B]/[A]は必ず3なの?

イコール

直後には比が変わることがあります。その時点の比は反応商Qです。反応が進んで、同じ温度・条件の新しい平衡に達するとQ=Kになります。Kは平衡まで何秒かかるかを表す定数ではありません。

補足の定義確認:OpenStax:動的平衡、平衡定数と反応商。数値模型は独自に設定しています。

まとめ

今回の記事では、平衡定数・化学平衡に関して解説しました!
まとめると

・ 正反応(右側に向かう反応)と逆反応(左側に向かう反応)の反応速度が等しいとき、その状態を平衡状態という。
・平衡定数は温度・溶媒・反応式・標準状態をそろえて比べる。同じKでも各濃度が同じとは限らず、濃度近似の条件にも注意する。

最後までご覧頂きありがとうございました!
化学平衡についてはこちらでも触れているのでぜひご覧ください!↓
(【詳しく解説】緩衝溶液とは?原理をマスター)

正逆の反応速度を比べる前に、濃度の時間変化から速度を求める方法を学ぶには、反応速度の解説へ進んでください。

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